弊社代表が掲載させていただいている『人事マネジメント』で
第5回目が掲載されました。
今回のテーマ:責任者意識と被害者意識
第5回目の今回は「責任者意識と被害者意識」のお話しをメインにお伝え致します。
言い方を変えると「自責と他責」の話で、企業内研修でよく講義をする内容です。
<自己原因説と他己原因説>
責任者意識とは、自分に関する事象・出来事は、自分が引き起こしていることであり、“主因は我にあり”と自覚することをいいます。
つまり、自分が源として自己原因説でそのような事象になっているのだという意識です。
この意識は当事者意識につながり「人のせいにしない」ということになります。
責任者意識が強い人が沢山いる組織は、各々が自律し自分でPDCAサイクルを回します。よってハイパフォーマーが多いように感じられます。
一方、被害者意識とは、上記の逆で、自分に関する事象・出来事なのですが「他人のせい、他人転嫁、周囲へ主因を求め、言い訳し正当化する」ことをいいます。
この被害者意識の強い人は、他人が源であり他己原因説で非を自分以外のところに求めます。
「あの人が悪い、このやり方はおかしい、システムが…、環境が…、立地が…、エリアが…、世の中が…、政治が…、天候が…、運命が…」等々です。
確かに一理はあるかもしれませんが、周囲のせい他人のせい環境のせい等にしていては、学習行動が起きませんし、自己の成長が望めません。従って、まずは自分の周囲の出来事は自分が引き起こしていて「なるべくしてなっている」ということに気づかないといけないといえます。
皆さんの周りでもこの被害者意識の強い人はいないでしょうか?
ある意味、お気楽な人です。しかし、何も進化も進歩のないことが予測されます。そして、組織をかき乱します。
<身近にモンスター社員はいませんか?>
近年、「モンスター社員」という言葉を耳にしませんか?
モンスター社員とは、明確な定義があるわけではないようですが、自己中心的な言動や、一般常識を逸脱した勤務態度で周囲を振り回しているサラリーパーソンの事です。
あるいは、会社に対する悪質なクレーマーに近く、会社側が対応に困り果てている従業員のことです。
社会性のない言動で周囲を振り回し、そして上司・同僚は「腫れものをさわる」感じで接しています。
そのような話を聴くと、「クビにしたら・・・」と、思う方もいるかもしれませんが、現在はそのようなことは簡単にできません。自己都合で退社していただきたい、と会社側は願って策を練るのでしょうが、そのあたりの被害者意識は完璧で、なかなかしぶとい対応をしてくるものです。
被害者意識が強い=モンスター社員になりかねないという観点で具体的なお話しを致します。
<言い訳ばかりの未熟な大人>
被害者意識の強い人は、小さなことでもウソを平気でつきます。それは、職場で何かの問題があると、いつも自己弁護・自己回避・自己正当化・言い訳をしているわけです。 もしかたら、自分で防衛していて自分自身が傷つかないようにし、そうして「バリアをはっている事」自体に本人には自覚が無いかもしれません。そして、犯人探して、周囲をかき回します。
また、被害者意識の強い人は、様々な場面で「心理的ゲーム」を仕掛けます。
例えば、普通の日常業務なのに、自分の能力を最大限発揮したかのように振る舞い、そして周囲に褒めてもらいたいポーズを発します。他の社員からみたら「当たり前のタスク」なのに、注目と関心を寄せようとします。
そのように、他者へ関わってもらいたいという意識が強く、極めて未熟な大人といえるでしょう。
一見、可愛げがあるようですが、“誉めて・褒めてちょうだいゲーム”を仕掛けてくると、周囲は面倒な時間をとられるのです。
一方、自立した大人は、与えられた状況と限られた資源で淡々と成果を作ります。さて、皆さんの職場はどちらの社員が多いですか?
<嫉妬深い、落ち込みやすい・・・>
嫉妬心が多いのも被害者意識の特徴です。嫉妬心とは、自分が相手よりおとっていると感じているから、足を引っ張るなどして引きずりおろしたい感情といえます。
普通の会話の中でも、他者の話しにかぶせて自己の自慢話をする等、我(が)を見せる部分もあります。自分の力量の無さを省みるのではなく、他者へ意識の矛先を向けているわけです。
そのような嫉妬深い被害者意識社員がいると、組織はギスギスモードになってしまします。
そして、落ち込みやすい社員も被害者意識の強い人でしょう。例えば、少し注意をすると落ち込んで何も手がつかない人です。そこまで落ち込まなくても・・・と思う場面もあり、言い方を変えると傷つきやすいようにも感じます。しかし、よく観ると“必要以上に落ち込み、周囲に関わって欲しいモード”を出す人もいます。
「同情や激励」を欲しているかのようです。
<職場から被害者意識を払拭する>
自信がないこともあるのでしょうが、上司としてはもっと自立&自律して欲しい訳です。
そのような場合、ステップバイステップで少しずつ自信を付けてもらうように指導しないといけません。
弊社の公開型のセルフ・モチベーションアップセミナー(組織活性化プログラムセミナー)は、責任者意識・当事者意識向上の研修会として、徹底して被害者意識を改革し、個人と職場を強く鍛えています。下の表には、個人と職場でどのような変化が望ましいのか例示しました。
職場に被害者意識の強い人が職場にいると、組織活性化の阻害要素になります。人間はみな完璧ではありませんから、未成熟な部分はあるのでしょうが、自己を律して進化・成長していきたいものです。
弊社の公開型セルフ・モチベーションアップセミナーを全・社員が受講すると、以下のような望ましい変化が顕著にあわられます。
㈱コダマ・モチベーション・
どのように変化するのか、具体事例
<個人変化>
・元気になり、活き活きと仕事をする
・明るく、声が大きくなる
・チャレンジ精神が向上する
・当事者意識が向上し、自主的に動く
・人に気を使う
・協調性が上がる
・礼儀礼節を重んじる
・部下の面倒見が良くなる
・会議の発言機会が多くなる
・挨拶をきちんとする
・出勤時間が早くなる
・デスクの整理整頓をする
・人に優しくなる
・効率を考え仕事をする
・時間を意識するようになる
・決めたことをやる 等々
<職場風土>
・会話が増える
・数字に意識を向ける
・メンタル不調者が軽減する
・離職率が下がる
・競争意識が向上する
・上昇志向になる
・上司の仕事をサポートする
・自発的に掃除を始める
・挨拶をするエネルギーが上がる
・会議での犯人探しが少なくなる
・責める風土が軽減する
・パワハラが無くなる
・コミュニケーションがスムーズになる
・笑顔が増える
・感謝の言葉が増える
・残業が減る 等々
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